クルマの成り立ち自体、第1世代とは大きく違う。駆動方式は第1世代が前輪駆動だったのに対し、第2世代は「クラウン」「レクサスLS」などと共通プラットフォームの後輪駆動に。ボディサイズも全長4975mm、全幅1885mmと巨大。内装や走りの質感などは乗っていないため不明だが、印象としては第1世代がアメリカンミッドサイズセダンだったのに対し、第2世代はプレミアムラージクラスに格上げされたような感じである。

 減速時にモーターに発電させてエネルギーを回収する回生協調ブレーキ機構を持つ電動車は、基本的に前輪駆動のほうが効率がいい。前輪を空転させたまま後輪に回生ブレーキ制御を入れるとクルマが不安定になりやすい。姿勢を安定させるために前輪に強めにブレーキをかける場合、減速エネルギーをブレーキで捨ててしまう分が多くなり、電力として回収できる分が減ってしまうためだ。そのデメリットを押して後輪駆動を採用した理由は、車格をアップさせて、スターティングプライス710万円という高価格への顧客の納得性を上げるためと考えられる。

水素プラットフォームについても
テコ入れを図る姿勢

 力を入れているのはクルマづくりだけではない。現時点ではまだ萌芽的な水準にとどまっている水素プラットフォームについてもテコ入れを図る姿勢を見せている。

 第2世代ミライ発表の2日前の12月7日、新しい水素利用推進団体「水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)」も立ち上げた。水素関係の団体は2009年発足の水素供給・利用推進研究組合、2018年発足の日本水素ステーションネットワーク合同会社などすでに存在しているが、JH2Aは加盟数87社と日本では過去最多で、水素製造から供給、利用までを一本化することで、各段階の間での利害の調整や情報交換を活発化させるのが狙いとみられる。

 FCEVが日本の公道を走りはじめたのは小泉政権下の2002年。2008年にはホンダがリースのみではあるが「FCXクラリティ」を発売し、極めて少数ではあるもののアメリカではエンドユーザーの手にも渡った。2014年にはトヨタが第1世代ミライで車両価格を明示したリテール販売を実現した。ほか、大型車分野でも路線バスに燃料電池車が試験的に投入されて久しい。

 このように、FCEVは1997年末のトヨタ『プリウス』に始まるハイブリッドカー(HEV)ほどではないが、20年近くという結構長い歴史を刻んできている。が、現時点ではFCEVはバッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)など、他の新世代環境車に比べて圧倒的に劣勢。モデル数は少なく、グローバル販売台数も市場全体から見るとゼロに等しい。