中国の電子商取引大手アリババグループの創業者で大富豪の馬雲(ジャック・マー)氏にとって、今年は楽しいクリスマスとなる可能性は低い。馬氏はクリスマスイブに二重の打撃を受けた。中国の独占禁止法当局はアリババへの調査を開始し、アリババ傘下の金融会社アント・グループは、競争や消費者の権利を巡る協議のために呼び出しを受けた。具体的には、規制当局はアリババが同社プラットフォームのみでの販売を事業者に強要する慣行に焦点を当てている。アリババが圧倒的に強い中国の電子商取引業界では、こうしたことは長年の問題となってきた。アリババと競合するJDドットコム(京東)は何年にもわたりこの問題を訴えており、訴訟も起こした。アマゾン・ドット・コムやグーグルなどに対する欧米での独禁訴訟でも、デジタルプラットフォームの支配は大きなテーマとなっている。