2020年の流行語大賞は「3密」。トップ10には「アベノマスク」「アマビエ」「オンライン○○」「Go Toキャンペーン」など、新型コロナの流行を色濃く反映した言葉が並んだ。言葉は時代を映し出し、時代を理解する足掛かりとなる。コロナ禍で、欧米ではどのような言葉がはやっているのかを調べてみた。(サイエンスライター 川口友万)
コロナ禍で広がる
スキンハンガー
「Skin Hunger(スキンハンガー)」という言葉は、コロナのせいで隔離された生活に置かれた人たちが、人との触れ合いに飢えている様子を表している。ロックダウンが恒常化した欧米は、日本の自粛とはレベルが違い、買い物さえ自由に行けないありさまだ。
最近は肌と肌が触れ合うと抗ストレスホルモンで愛のホルモンの異名を持つオキシトシンが分泌され、精神が落ち着くことが知られている。
アリゾナ大学のコリー・フロイド教授は愛情とコミュニケーションを専門に研究している。フロイド教授によれば、周りとの正常な交流がないと脳は攻撃を受けていると判断し、過覚醒という緊張状態になるのだそうだ。