銀座
企業や家計でかつてないほど高まる貯蓄意識。それが日本経済にもたらす意外な影響とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

企業・家計に禍根を残す再発出
2月いっぱいは続きそうな悲観ムード

 小池百合子東京都知事を筆頭とする1都3県の知事が、政府に緊急事態宣言の再発出を要請したことに伴い、政府が1月7日に2度目の緊急事態宣言を発出してから、本稿執筆時点では1週間以上が経っている。

 当初、政府・与党は再発出に否定的であり、仮に踏み切るにしても通常国会で特措法改正案を取りまとめてからだと言われてきた。改正案をもって、休業・時短要請に応じない事業者への罰則規定を設け、感染症対策の実効性を担保することが優先という主張は、論理的にも納得感があるものだった。

 しかし今回の宣言は、知事たちが独自に時短要請に踏み切り、またその傍らで菅政権の支持率低迷が報じられる中、抗し切れずに再発出に至ったという印象が強い。官邸が再発出を拒み続けても、知事たちは執拗に要請を続け、それが支持率を下押しする展開が目に見えていたので、宣言の要請をされた時点でもう勝負が決まっていたと言える。

 案の定、これまでのパターン通り、1都3県に続いて「我も我も」と他の府県が緊急事態宣言を要請しており、全国一律化の声も散見されるようになっている。対象拡大並びに宣言期間の延長は、誰しもが予想している既定路線と言って差し支えない。少なくとも2月いっぱいは、この悲観的な雰囲気が続くはずである。

 1回目以上に2回目の決断は禍根を残すように思われる。昨年4~6月期の緊急事態宣言時にも様々な賛否はあったが、なにぶん未知なるショックであっただけに、「致し方ない」という雰囲気もあった。しかしその後、感染が小康状態に入った夏および秋は、「冬になったら感染者は増えるので、それに耐え得る医療体制づくり(医療資源の最適配分)を急ぐ」という話だった。少なくとも多くの人はそう思って過ごしていたはずである。