世界経済フォーラム(WEF)は、新型コロナウイルス禍が米中の対立を先鋭化させており、将来的に国際関係が不安定さを増す恐れがあるとする年次報告書を公表した。また、パンデミック(世界的大流行)が所得やその他の社会格差を広げており、一部の国・地域や外交関係において、さらなる分断を招く恐れがあるとしている。報告書では、コロナ禍が「国家権力を深く定着させ、米中間の対立を激化させた」とし、他国はいずれの味方につくのか態度を明確にする必要に迫られていると指摘した。WEFは通常、ダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)の直前に公表されるが、今年はコロナで会議は5月に延期された。報告書によると、リスク認識に関する調査では、国際関係の分断や国家間の対立、資源を巡る地政学上の争いが向こう3~5年で深刻な脅威になるとの回答がおよそ半数に上った。
コロナ禍で米中の対立激化、国際関係の不安要因に=WEF
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