現代人の脳には“毒”が溜まっている!
無意識に溜まった脳の“毒”を出して
脳がみるみる若返る食事法を紹介する
脳の若返りと認知症治療の専門医・白澤卓二医師が提案する衝撃の最新刊『脳の毒を出す食事』では、現代人の脳に溜まった毒を出し、脳の機能を上げる食事法を紹介している。
現在、認知症患者数は増加の一途。その発症を避けるには、40代からの脳のケアが大切だと著者はいう。本書では世界最新の医学で明らかになった認知症予防・改善策と、その研究からわかった脳のパフォーマンスを上げるために必要な食事を提案する。
脳に毒が溜まると体に何が起こるのか?
脳に毒が溜まるとどうなるでしょうか?もっともわかりやすいのは記憶力や思考力でしょう。何かしようと思ってキッチンに来たけど、何をしようとしたのか思い出せない。本や新聞を読んでも書かれていることの意味が理解しにくくなったと感じたことはありませんか。年をとって耳の聞こえが悪くなるのも脳に問題があります。
脳の毒は、長い年月をかけてじわじわと溜まるので、ある日突然に脳が、広範囲に損傷することはありません。でも、気づかないうちに確実に体をむしばんでいきます。
糖尿病に関する影響
また、糖尿病に関わるホルモンであるインスリンをはじめとして、女性ホルモンや男性ホルモンといった性ホルモン、成長ホルモン、甲状腺ホルモンといった各種のホルモンは脳からの指令を受けてつくられます。生命活動に欠かすことができないホルモンを、一定の量に維持するという繊細な作業を脳が行っているのです。
高血圧、高脂血症に関する影響
高血圧や高脂血症などの生活習慣病も脳の毒の影響を受けています。体の痛みやこわばり、動かしにくさ、だるさが抜けない、検査しても異常がないのにお腹が痛む、便秘がひどい、お酒を飲まないのに肝臓の数値が悪いなど、原因がよくわからない不調を引き起こしているのも脳の毒が原因という可能性があります。
脳に毒が溜まるということは、脳が正常な状態では働けないということです。脳に異常があればいつ、体のいかなる場所で不具合を起こしても不思議ではないのです。
本原稿は、白澤卓二著『脳の毒を出す食事』からの抜粋です。この本では、認知症など脳の機能不全の原因となる、現代人の脳に溜まった”毒”を出して究極の健康体になる食事法の提案と、実生活で使える7日間実践レシピを掲載しています。脳と体を健康にし、本当の意味での健康長寿を目指してみませんか?(次回へ続く)
1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。現在、お茶の水健康長寿クリニック院長。
白澤卓二(しらさわ・たくじ)
医師、医学博士
1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て、2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。2017年よりお茶の水健康長寿クリニック院長、2020年より千葉大学予防医学講座客員教授就任。日本ファンクショナルダイエット協会理事長、日本アンチエイジングフード協会理事長、アンチエイジングサイエンスCEOも務める。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。