固定金利が高い分は保険料だと考えることも可能

 銀行で住宅ローンを借りる際、固定金利の方が変動金利よりも金利が高い。そこで、変動金利で借りる人も少なくないようだが、筆者は固定金利での借り入れを推奨している。「固定金利と変動金利の差は保険料だと考えよう」というわけである。

 長期金利と短期金利の違いは、実際には上記のように「予想短期金利が今の短期金利より高い」ことによるのだが、現状程度の金利であれば、両者の違いを保険料だと考えてもなお、「非常に安い保険」だといえる。それならば「保険料が安いのだから、ぜひとも保険に加入しよう」というのが本稿のスタンスだ。

 保険とは「困ったことが起きなかったときには保険料を損するが、起きたときには保険金がもらえる契約」である。保険会社と契約しなくても、同様の結果が得られる取引は数多い。固定金利での借り入れも、その一つである。

 今、変動金利で住宅ローンを借りている人が、「金利が上がったら、その分だけ保険金が受け取れる保険」に加入したとすると、その人は固定金利で借りているのと同じことになる。

 今の金利がずっと続けば、「固定金利マイナス変動金利イコール保険料」の分だけ損をするが、その場合には「保険料を払ったが、困ったことが起きなかったので、保険金はもらえなかった」と考えれば良かろう。

「火事にならなかったら保険料が損だから、火災保険に加入しない」という人は少ないだろうから、「金利が上がらなかったら損だから固定金利では借りない」などと考えるべきではないのである。