経済的に自立して早期リタイアを果たす「FIRE」を目指し、
株式投資を始める個人投資家が増えている。
その多くの投資対象は日本株だが、じつは米国株こそFIREへの近道だ。
米国株は日本株より手堅い。
某大手金融機関に勤めていた著者は、40歳で早期リタイアを考え始め、
2020年に資産1億円達成を計画。
計画を前倒しで2019年に目標達成、51歳で早期リタイアを実現した。
初の著書『【エル式】 米国株投資で1億円』では、
早期リタイアの大きな原動力となった米国株の投資術を全公開。
これまでの投資歴や投資銘柄、今さら聞けない米国株投資の基礎の基礎から、
年代や目的別の具体的な投資指南、最強の投資先10銘柄に至るまで、
“初心者以上マニア未満”の全個人投資家に役立つ情報を徹底指南する。
米国は人口が増えて国力が成長し
生産も消費も増え続ける
日本では、1960年代から戦後の高度経済成長が始まりました。
その源泉として勤勉性や教育水準の高さなどが挙げられてきましたが、もっとも大きな要因は「人口ボーナス」の恩恵を受けたことです。
15~64歳の生産年齢人口が、その他の人口の2倍以上あることを「人口ボーナス」といいます。
人口ボーナスがあれば、豊富な若い労働力が経済を回すエンジンになり、活発な消費行動で需要も高まります。
若い世代が多いと社会保障に回す資金も少なくて済み、その分だけ経済を成長させるための原資として活用できるのです。
高度経済成長を享受した日本でも、1990年をピークとして経済的な停滞に陥り、現在に至るまで低成長を続けています。
その背景にあるのは、少子高齢化の進行による人口減少と生産年齢人口の減少です。
2008年をピークとして日本の総人口の減少は始まっており、国立社会保障・人口問題研究所の『日本の将来推計人口』によると、約30年後の2053年には日本の総人口は1億人を割り込むとされています。
米ワシントン大学による80年後の2100年の推計人口は、現在の半分以下の6000万人。
そんな先の心配をしても仕方ないと思うかもしれませんが、人生100年時代が本当に来るなら、いま20歳の人は2100年まで元気で長生きしているかもしれません。