問題は“老害”ではなく失言と不透明さ
ガバナンスうたうも空疎に響く失態

 とはいえ、今回の失態の最大の責任が森・川淵ラインの“暴走”にあるのは当然だ。

「老害、老害と言われているが、老人が悪いかのような表現をされるのは極めて不愉快だ」――。83歳の森会長は辞意表明した12日の懇談会の冒頭あいさつで、こう反発した。

 その森会長が後任の打診をした川淵氏も84歳。ただし今回は、高齢であることが取り沙汰されたわけではない。森会長の女性蔑視発言もさることながら、それが猛反発を浴びているさなかに、当の本人が不透明なプロセスかつ独断で後任を決めようとしたため、“恥の上塗り”になったのだ。森会長は自身の失態を、年齢の問題にすり替えるべきではない。

 武藤事務総長は12日の懇談会後の会見で「(組織委が発足してからの)この7年間、組織委のマネジメント、ガバナンス、コンプライアンスは一番重要な点として、最大限努力してきた」と横文字を駆使して強調した。しかしその結果が今回の失態では、あまりに空疎に響いてしまう。