2つの解答法

竹内 4けたですから、万の位からABCDと書きたくなりますよね。まず、ABを小さい方、CDをそれに1を足した大きい方としますか。ABは10から98、CDは11から99になりますね。そうすると、1011から9899まで89通りになります。この逆もあるので、89×2=178個となります。

平野 素朴に10から数えていくのでいいんですが、逆もあることを忘れがちです。

 答えを89個と書いた場合、部分点をもらえるのでしょうか。

平野 取り組んでくれたことは評価したいと思っているので、ニアピン賞くらいは差し上げたいですね。

 指導する側としてもそれはありがたいですね。

竹内 2問目ですが、「平均を求めなさい」ということですから、まず合計を求める。ABについては1000から9800なので、10から98までの合計に100をかけ、それが89通りあるのでさらにかけます。等差数列の和の公式を使うので、これを2で割る。

 式にすると、(10×100+98×100)×89÷2=5400×89となります。CDについては、(11+99)×89÷2=55×89となり、両者を合わせると、5455×89となります。

 逆のパターンを同様に計算すると、5554×89となります。両者を合計した11009×89を先の178で割ります。178=89×2なので約分できますから、11009÷2=5504.5となります。平野先生いかがでしょうか。

平野 私はABとCDのように分けませんでした。受験生には書き上げてほしいなという思いがあります。1011、1112、1213と順に並べた数のそれぞれの差が101になることに気がついてほしかった。

竹内 それ自体が等差数列になると。なるほど。平野先生の解き方の方がいいです。

 書いて、試行錯誤させようというお考えの元に出題されているんですね。