補助線をどこに引くかが運命の分かれ目

 この問題は、補助線をどこに引くかで成否が分かれます。図4を参照しながら説明していきましょう。まず、三角形ABD(緑)とBCD(黄)は、三角形ACDを底辺のB点で分けた2つの三角形ですから、高さが同じ三角形となります。底辺ABとBCの比が11:4ですから、それぞれの三角形の面積の比も【11】:【4】となります。ですから、三角形ACDの面積は【11】+【4】=【15】となります。

 次に、三角形DEF(青)の面積を考えてみましょう。これは三角形ACDと高さの同じ三角形です。底辺の比はCD:DE=1:3ですから、三角形DEFの面積は【45】となります。

 今度は三角形ADFの面積を考えてみましょう。これは四角形ACEFのちょうど半分、三角形ACDと三角形DEFを足した面積に等しいので、【60】となります。

 この問題で問われているのは、桃色の部分の2つの三角形の面積です。ここで問題文をもう一度見てみると、四角形ABDFの面積は14.2cm2とあります。これに相当するのが三角形ABDとADFを足したものですから、【60】+【11】で【71】となります。14.2÷71=0.2ですから、【1】=0.2cm2となります。

 したがって、桃色の部分の面積は、【120】-【71】=【49】となります。設問は四角形ACEFと桃色の部分を合計したものの面積ですから、【120】+【49】=【169】となり、これに【1】=0.2cm2を当てはめた33.8cm2が答えとなります。

 ありがとうございます。素晴らしい解き方でした。ADの補助線が引けたかどうか。これがキモですね。

竹内 私、最初解けなくて春日先生に教えてもらったのですが(笑)、こうした問題は飛ばすのもありですよね。

 この問題を解けるのは受験生の1割弱です。すぐに取り組んでいいのは、ぱっと補助線が引けたときだけですね。そうでなければ後回しです。