◎対策例2:「生命保険」に加入する

 入院給付金付き生命保険に加入していれば、新型コロナウイルス感染症で入院した場合も、契約内容に応じて給付金が支給される。自分が加入している保険の規約をよく確かめておきたい。

 また、生命保険や損害保険の死亡保険金には、非課税枠がある。計算式は以下となる。

 500万円×法定相続人の数=非課税限度額

 現在は、残念ながら、銀行預貯金はほぼゼロ金利となっている。水面下では「口座維持手数料」の導入も検討されていると聞く。実施されれば、預金者にとっては実質マイナス金利だ。

 すぐに用立てる必要のない預貯金ならば、自分のためにも、家族のためにも、保険加入に切り替えるというのも方法だ。年齢が増せば保険料も増すので、できるだけ早いうちがいい。保険金の受け取りは、保険会社が定める必要書類さえ用意できれば、申請から1週間程度。「預貯金の払い戻し制度」による仮払いより短期間だ。

◎対策例3:「生前贈与」する

 いずれは相続させる予定の財産なら、「生前贈与」して、口座に残す金額をできる限り減らしておくという方法もある。夫婦、親子、兄弟姉妹といった扶養義務のある者同士なら、生活費、医療費、介護費の負担は、一定の要件を満たせば、贈与税は非課税だ。将来、これらの費用を負担してくれることを見越して、「生前贈与」する。

 1人が1年間にもらった財産の合計額が110万円以下なら贈与税は課せられない。贈与税の申告も必要ない。贈与税には年間110万円の基礎控除が認められているからだ。これを「暦年贈与」というが、ただし、注意点もある。

 一定期間、一定の給付を目的に贈与を行うと「定期贈与」とみなされ、贈与税が課されてしまう。例えば、1000万円を100万円ずつ10年間かけて贈与するとしよう。兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合などの一般贈与なら、計算式は次の通り。(1000万円-基礎控除110万円)×40%-控除額125万円で、231万円の贈与税を納付しなければいけなくなる。