決算報#電力
東京電力グループの小売事業は絶体絶命の赤字危機に立たされている Photo by Yasuo Katatae

電力業界の王者である東京電力ホールディングスの2021年3月期第3四半期決算発表で、東電HDは4年ぶりの減収減益となった。小売事業は絶体絶命の赤字危機に立たされている。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

20年4~12月期は最終黒字
東電が大手3社で最も減少幅が大きかった

 東京電力ホールディングス(HD)の2021年3月期第3四半期決算は、売上高が4兆1039億円、純利益が1304億円で4年ぶりの減収減益だった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で電力需要が減少し、大手電力会社の上位3社、いわゆる中3社(東電、関西電力、中部電力)のうち、東電HDと関電が減収減益。売上高は、関電が前年同期比で7.5%減、中電が7.4%減に対し、東電HDは11.5%減で、東電HDの減少幅が中3社で最も大きかった。

 この差は、各社の主力事業である電力小売事業の“勝敗”が大きく左右している。

 実力のバロメーターである販売電力量について、東電HDの子会社で小売事業を担う東京電力エナジーパートナー(EP)は5年連続で前年同期を下回った(次ページ参照)。16年に始まった電力小売り全面自由化で、東電EPだけでなく大手電力が他社に顧客を奪われるのは、“恒例行事”になっている。

 中でも東電EPの負けっぷりは、著しいといえる。そして東電EPは、通期で最終赤字に転落する絶体絶命の危機にさらされているのだ。