15日、自民、公明との3党幹事長会談の場で、輿石東民主党幹事長は、「今週中の党首会談」と「今月中の臨時国会召集」の考えを伝えた。
この日程でも、年内解散・総選挙はきわめて困難。早くても1月解散、2月総選挙にならざるを得ない。
政治の思惑によって翻弄されている特例公債法案はどう落着したにせよ、両党にとって大きなマイナスとなるだろう。どちらかにプラスとなることはない。
しかし、来年度予算の編成や提出はどうなるのか。結局、現政権が編成し提出する他はない。そうすると、2月に政権が交代したら、新政権がその予算を継承することになってしまう。自民党の焦りはそうなることを嫌っているからだ。
民主党が選挙制度改革に柔軟姿勢
とりあえず違憲状態を早急に脱すべき
輿石幹事長は衆議院の選挙制度改革についても柔軟姿勢を見せている。
すなわち、民主党案(0増5減、比例定数40削減、連用制一部導入)にこだわらず、自民党などが主張する0増5減の先行実施に前向きな姿勢を示したのだ。
野田佳彦首相や輿石幹事長にどんな思惑があるか知らないが、この方向転換は歓迎すべきものだ。
抜本改革には国民的議論が必要だから、とりあえず違憲状態を脱するための「0増5減」を早急に決めるべきだ。
それにしても、今回の民主党の選挙制度改革案は実に粗悪なものであった。
特に「政治が身を切るため」の比例区40議席削減には開いた口がふさがらない。