みずほ銀行3度目のシステム障害が日本の銀行の転換点になるかもしれない理由
2月末、みずほ銀行で大規模なシステムが発生した Photo:Diamond

2月28日、みずほ銀行で大規模なシステム障害が発生した。同行におけるシステム開発・運用の経緯と銀行が置かれた状況を考えると、今回のシステム障害は邦銀のIT戦略における大きな転換点になるのではないか、と筆者はみている。(経済評論家 加谷珪一)

 みずほ銀行で多数のATMが使用できなくなるという大規模システム障害が発生した。同行は過去にも同じようなシステム障害を起こしており、事態を改善すべく新システムへの移行を終えたばかりだった。

 トラブルの原因究明を行い、再発防止策を徹底させるのは当然の責務だが、今回の障害をもっと大きな視点で見た場合、肥大化した邦銀のITシステムが限界に来ているサインと見なすこともできる。銀行のビジネスモデル激変が予想される今、邦銀全体のIT戦略についても何らかの見直しが必要となるだろう。

2度の大規模障害を経て
4000億円の巨費を投じてシステム刷新

 2021年2月28日、みずほ銀行で広範囲にATMが使えなくなるというシステム障害が発生した。同行は約5900台のATMを保有しているが、このうち約4300台で不具合が発生し、利用者がATMを使えない状況になった。一部のATMではキャッシュカードが吸い込まれたまま出てこなくなり、利用者が途方に暮れるという状況に陥った。無人店舗の場合、ATMには銀行と連絡できる電話が設置されているが、電話がなかなかつながらず、しかもキャッシュカードを取り戻せないため何時間も店舗で待った利用者も多かったようだ。

 みずほ銀行は過去2回、大規模なシステム障害を起こしており、合併前のシステムを併存させたことが根本的な原因と指摘されてきた。このため同行は巨費を投じてシステム刷新を行っており、問題は解決されたというのが一般的な認識だった。