経済的に自立して早期リタイアを果たす「FIRE」を目指し、
株式投資を始める個人投資家が増えている。
その多くの投資対象は日本株だが、じつは米国株こそFIREへの近道だ。
米国株は日本株より手堅い。
某大手金融機関に勤めていた著者は、40歳で早期リタイアを考え始め、
2020年に資産1億円達成を計画。
計画を前倒しで2019年に目標達成、51歳で早期リタイアを実現した。
初の著書『【エル式】 米国株投資で1億円』では、
早期リタイアの大きな原動力となった米国株の投資術を全公開。
これまでの投資歴や投資銘柄、今さら聞けない米国株投資の基礎の基礎から、
年代や目的別の具体的な投資指南、最強の投資先10銘柄に至るまで、
“初心者以上マニア未満”の全個人投資家に役立つ情報を徹底指南する。
「値段が高いと買い
安いと買わない」の不思議
2021年2月から3月にかけて、おもに米国での金利上昇を受けて、米国株のうち、特に昨年まで上昇率の高かった「グロース(成長)・新興株」の株価が一時軟調に推移しました。
株価というものは、中長期的には、その企業の「利益成長」を反映して動いていきます。
短期的には金利上昇などの材料を受けて、株価は上昇にも下落にも振れます。
テスラ(TSLA)やズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)のように成長期待が高い銘柄は、投資環境が良いときには、将来の利益成長を先取りして株価がどんどん上昇する分、ちょっとしたきっかけで株価が下落してしまうリスクも内包しています。
株価というものは不思議なものです。
一般的な商品・サービスであれば、値段が安くなれば買いたい人が増えます。
ところが株式の場合、株価が好調なときは気前よく投資していた人も、株価が下がれば下がるほど買い意欲が遠のいていきます。
株式が割安で買えるにもかかわらず、です。
これが、株式投資は「メンタルの要素」が非常に大事だと言われる所以です。