資産が大きくなってから
個別株に大金を投入して大失敗
私が株式投資を始めた30年ほど前は、まだ良質な投資信託がなく、ある意味、個別株投資をするのが自然でした。
現在はそうではなくなっていますが、いきなり自分で個別銘柄を選んで投資をするのではなく、節税効果の高さもあってiDeCoやつみたてNISAなどの投資信託から始めるというのが、スタンダードかもしれません。
ところが、ひょっとすると、あなた自身に、これから大きく成長するグロース(成長)株を見つけ出すセンスがあったり、世の中で気づかれていない優良な新興企業を発掘する天賦の才があったりするかもしれません。
その可能性は、実際に投資してみないと分からないことです。
だから、投資信託から始めたとしても、ある程度慣れて、余裕資金も増えてきたら、個別株投資にチャレンジしてみる。
一番やってはいけないのが、投資信託でコツコツ資産運用を長く続けて、かなり資産形成してから、いきなり個別株投資に大金を投入するようなことです。
資産が大きくなると気が大きくなって、せっかく順調に積み上げてきた金融資産を個別株に投資して、一気に減らしてしまうケースがあるのです。
コツコツ積み上げてきた資産を一気に取り崩すような痛恨の大失敗を避け、また自分のセンスや才能に気づくためにも、資産運用を始めた比較的早い段階で、投資信託とともに個別株投資にも挑んでみることがベストです。
なお、拙著『【エル式】 米国株投資で1億円』では、米国個別株とETF(上場投資信託)へのバランス投資を具体的な銘柄とともに紹介しています。