近年、中学受験では「大学付属校」人気が高まり、激戦となっています。2021年入試でも、大学付属校の難化傾向が目立ちました。そんな中で「早慶GMARCH」「関関同立」をはじめとする、人気の「大学付属中学」の合格を勝ち取るにはどうすればいいのでしょうか?
「御三家をはじめとする進学校と同じ対策をしていてはダメ」というのは、「中学受験 大学付属校合格バイブル」の著者で、早慶をはじめとする大学付属校専門の中学受験塾を経営されている野田英夫氏。実は大学付属校の入試問題には、基本的な問題が多く進学校のような難問が少ないので、付属校に特化した対策をすれば偏差値が足りていない子でも逆転合格がかないやすいのです。
発売即重版となった本書から、知られざる付属校受験の実態や、合格のためのノウハウの一部をお伝えしていきます。
2021年の大学付属校入試は「安全志向の受験」が増えた
ここ数年、中学受験を考える親たちの間で、早慶(早稲田・慶應)やGMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)、関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)を中心とする大学の付属中学の人気が上昇していますが、2021年の入試でも大学付属校人気は続き、さらに難化する学校が増えました。
たとえば、下の表は、主な大学付属校の偏差値の2019年と2021年の偏差値の変化を、「上昇」、「変化なし」、「下降」に分けたものです。ご覧いただければ分かる通り、ほとんどの学校の偏差値が上昇しています。志願者数は減少した学校も多かったのですが、それにもかかわらず、偏差値が上昇しているのは、受験者層のレベルが上昇しているためだと思われます。
今年はコロナ禍もあり入試の見通しも不透明だったことや、大学付属校の人気が続いていることから、確実に合格するため1ランク下の学校を受験する安全志向の子が増え、結果として、大学付属校の入試が難化したと思われます。
*表の学校名は略称で載せています。