自分が見つけた物件を簡易分析してみよう
いろいろな専門用語が英語併記で出てきたが、一度ここで、まさに封筒の裏書メモとしてBOE分析をまとめておこう。
ローンの年間返済(Debt Service/DS)とローン後キャッシュフロー(CFAF)、そしてValuation(不動産評価額)と総開発/投資費用(TDC)まで含む不動産の基本的な収益を瞬時に把握できるものになっている。
この封筒裏書き分析法(BOE分析)を英語で、さっとメモ書きすることができれば、日本国内のどの地域の物件でも分析可能であることは当然として、海外の不動産投資の話が持ち込まれた際にもさっと分析し、判断することができる。
ハワイのコンドミニアム投資、東南アジアの建設中のホテル・レジデンス投資や、米国の戸建て投資など、時と場所を選ばず分析が可能だ。そして、やり始めると、国内旅行中や海外旅行中にも、ふとBOE分析がしてみたくなったりする。
もしかしたら旅行中に掘り出し物が見つけられるかもしれない。もちろんBOE分析を旅行先で少しでも行えば、不動産視察旅行の名目だから、全額経費にして節税もできるだろう。
実際にはBOEをローン返済計算含めて、さっとはじき出せるエクセルを僕は活用している。下図のように物件ごとのBOEを瞬時に把握できるエクセルをシェアしておく。
このBOE分析を活用して、まずはネット上で不動産投資物件を検索して、自分が見つけた物件を簡易分析してみて欲しい。ここでは中古の1棟マンションや1室マンション投資だって構わない。
昨今の不動産投資ブームにより、ネット上で投資用不動産物件を検索することは比較的容易になっているので、下記のようなサイトが活用できる。
楽待 https://www.rakumachi.jp/
健美家 https://www.kenbiya.com/
at home投資 https://toushi-athome.jp/
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。