過越祭(ペサハ)では、「マッツァ」と呼ばれる種なしパンが準備される
過越祭(ペサハ)では、「マッツァ」と呼ばれる種なしパンが準備される(撮影:2008年) Photo:David Silverman /gettyimages

イスラエルでは3月27日から過越祭(現地発音:ペサハ)が始まり、4月4日の夕方にも終わろうとしている。過越祭の歴史は遠く3000年前にさかのぼる。イスラエルの民がエジプトで奴隷となり苦しんでいたとき、神がモーゼに対して羊を屠ってその血を家の入り口の柱に塗ることを命じ、その教えに従ったイスラエルの民だけが神の裁きを逃れることができた(禍が過ぎ越した)ことに起因する。そして、苦難に満ちあふれたモーセ率いるユダヤ人がエジプトを脱出し、イスラエルにたどり着くまでの歴史を追体験するのが過越祭だ。(イスラエル国立ヘブライ大学大学院・総合商社休職中社員 徳永勇樹)

日本では知られていない過越祭だが
京都の祇園祭も関係?

 この祭は1週間続き、例年ペサハの時期には国内が観光客でごった返すが、今年はコロナウイルスの影響により、国内でひっそりと祝う人がほとんどだ。

 余談だが、今年はちょうどモーセがエジプトを脱出した場所でコンテナ船が立ち往生したことが、「モーセが海を割った奇跡にそっくりでタイミングも完璧だ」とインターネット上で話題になった。

 ユダヤ教に馴染みのない日本では、過越祭の存在はあまり知られていないが、実はキリスト教とのつながりも深い。