高金利は最初の3カ月だけ!投信を買うと…

 そもそも、世の中の金利は年率で表示されている。金利4%の定期預金というのは、100万円を1年間預けると4万円の利子が付く、という意味だ。3カ月(=4分の1年)定期なら1万円、3年定期なら12万円の利子になる。

 金利4%の定期預金というと、100万円が104万円に増えるような気がする人も多いだろうが、実際には銀行が投信販売と抱き合わせで提供する定期預金の期間は3カ月程度のものが多いので、利子は1万円しかもらえない。税金が2割ほど差し引かれるから、手取り収入は8000円ほどになってしまう。

 一方で、たとえば投資信託の販売手数料が3%であれば、100万円に対して3万円の手数料がかかる。差し引き2万2000円の支払いである。

 投資信託を買うつもりで銀行を訪れたという場合であればともかく、予定していなかったものを購入して差し引き2万2000円の手数料を支払うというのであれば、立ち止まって真剣に検討したいところである。

 手数料を2万2000円も支払うような取引それ自体をやめるべきだ、と言うつもりは毛頭ない。投資信託はある意味で優れた商品であるので、手数料を支払っても買うべき時には買うべきである。

 しかし、こうしたキャンペーンには筆者として全く納得のいっていない点がある。それは、税務署をもうけさせるだけ、という点だ。

 客は、差し引き2万2000円の手数料を支払う。銀行には3万円の手数料が入るが、金利を1万円払うので、差し引き2万円の収入である。その差額(客が受け取る利子1万円にかかる税金)の2000円は税務署の懐に入るのだ。

 そんなことなら、「キャンペーン期間中なので、3万円の投信販売手数料を2万1000円に値引きしています」という方が双方にとって得なはずなのに、なぜわざわざ高金利の定期預金を提供しているのだろうか。