労働者は資本家を目指すべき
日本はもちろん、先進国はみな資本主義。社会主義が挫折した中国だって、ロシアだって、その実態は資本主義だ。
資本主義というものは、「資本家が儲かる仕組みになっている社会」だと、長年の株式投資やサラリーマンとしての経験を通じて思っている。
端的に言えば「資本家がお金持ちの社会」ということだ。
資本家とは、いわば「投資家」。
資本家に使われるだけの労働者は、ずっと働き通し。
サラリーマンは労働者に他ならないので、一流企業に就職できたとしても、サラリーマンでいる限り、いつまで経っても労働からは解放されない。
もともと実家が資産家なら話は別だが、出世レースを勝ち抜いて社長や重役にでもならない限り、資産が億単位のお金持ちにはなれないだろう。
もちろん、人生の目的はお金持ちになることではない。
お金で買えない幸せもある。
それでも、お金が人生に余裕と自由を与えてくれることは事実だし、生きるための選択肢だって広がる。
自分の持論は、「労働者は資本家を目指すべき」。
そのことを焼鳥屋で息子に伝えたのだ。
労働者が資本家になりたいなら、その方法は極めて簡単だ。
株式を買い、投資家になればいい。
ある企業の株式を買うということは、その企業のオーナーになるということ。
企業が成長すれば株価が上がり、値上がり益(キャピタルゲイン)が得られ、持ち分に応じて定期的に配当金(インカムゲイン)だって得られる。
そうなれば、もはや単なる労働者ではない。
サラリーマン投資家は、労働者でありながら、株式投資によって資本家になれる。
それは紛れもなく、荒波に揉まれながら投資家との二足の草鞋を履き続けた自分自身のサラリーマン人生そのもの。
就職して社会に羽ばたこうとしている息子にも、投資家としての視点を備えてほしかったのだ。