「大阪コロナ重症センター」施設内
「大阪コロナ重症センター」施設内(撮影日:2020年12月11日) Photo:JIJI

大阪を中心とする集中治療など重症診療の現場が急増するコロナ患者によって、追い込まれている。まさに、ギリギリの状況である。これ以上事態が悪化すると、新型コロナウイルス感染症以外の病気を含め、重症患者が発生して救急車を呼んでも適切な医療行為を受けられない可能性が出てくる。われわれはどうすべきか。新型コロナウイルス感染症の重症診療をする集中治療医として、また災害医療を学んだ救急医として解説し、提言したい。(名古屋大学大学院医学系研究科救急集中治療医学分野医局長、集中治療専門医、救急科専門医 山本尚範)

京阪神の重症診療が
コロナで追い込まれている

 京阪神の重症診療が追い込まれている。

 大阪府の新型コロナウイルス重症患者が203人(2021年4月11日現在)、うち15人は中等症を診療する医療機関に入院している(重症病床は最大で224床、即応病床は205床)。

 深刻なのはまだ新規感染者数が増えており、これから重症患者の増加が加速することだ。

 重症患者を診る最大の鍵は看護師数である(患者2人に看護師1人を配置)。病床数は、大阪府で618床。これに臨時医療施設の「大阪コロナ重症センター」の16床が加わる。つまり、29.7%を新型コロナウイルス感染症の重症患者にあてている。日本は人口あたりの集中治療室病床数、つまり、重症病床数が先進国で断トツに少ない国で、普段から7割方は埋まっている。