コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、3月度のドラッグストア編だ。
ツルハが3月売上高1割減
ドラッグストア5社中最低でも、不調と言い切れないワケ
ドラッグストアの主要5社が発表した3月度の月次業績データ(既存店売上高や国内ドラッグストア売上高など)は、以下の結果となった。
ツルハ(ツルハホールディングス〈HD〉)の既存店売上高は、前年同月比89.6%(10.4%減)、ウエルシア(ウエルシアホールディングス〈HD〉)の国内ドラッグストア売上高は同101.8%(1.8%増)、コスモス薬品の既存店売上高は、前年同月比95.9%(4.1%減)、マツモトキヨシ(マツモトキヨシホールディングス〈HD〉)の既存店売上高は、前年同月比98.9%(1.1%減)、サンドラッグのドラッグストア事業_既存店売上高は、前年同月比95.9%(4.1%減)だった。
ウエルシアが唯一、前年実績を超えた一方で、残りの4社は前年実績に届かなかった。
中でも、ツルハは89.6%(10.4%)減と、一番実績値が低い。しかし、この数字だけをみて「ツルハが不調」と断定するのは早計だ。
各社のデータを時系列で確認すると、その理由が見えてくる。