テスラ株を1日中取引することも、ロビンフッド株が新規株式公開(IPO)でどの程度成功するかや、ドナルド・トランプ氏が2024年に大統領の座を奪還するかどうかに賭けることも、FTXなら可能だ。FTXは世界で最も急速に成長している暗号資産取引所(仮想通貨)の一つで、拠点は香港にある。ただ米国の規制当局との衝突を避けるため、米国人の利用は認めていない。FTXの発案者はカリフォルニア州出身のサム・バンクマン=フリード氏。29歳の富豪で完全菜食主義者だ。香港のアパートはルームメイトとシェアし、オフィスに泊まることも珍しくない。昨年の米大統領選ではジョー・バイデン陣営を支持する団体に500万ドル(約5億4000万円)を寄付し、注目を集めた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の分析によると、企業の経営者による同陣営への寄付としてはマイケル・ブルームバーグ氏に次ぐ2番目の多さだった。