米航空宇宙局(NASA)は19日、小型無人ヘリ「インジェニュイティ」が火星での飛行に成功したと発表した。地球以外の惑星での動力飛行に成功したのは初めて。8500万ドル(約92億円)をかけて開発されたインジェニュイティは同日、火星の薄い大気中を約3メートル上昇。しばらくホバリングした後、米東部時間午前3時30分に着陸した。NASAは向こう30日間であと4回、飛行実験を計画している。この日、インジェニュイティの飛行データが地球に配信されると、カリフォルニア州南部にあるNASAのジェット推進研究所(JPL)は歓声に沸いた。インジェニュイティのプロジェクトマネジャー、ミミ・アウン氏は手をたたきながら「これで、人が別の惑星でドローンを飛ばしたと言えるようになった」と話した。