世界の覇権を巡りしのぎを削る中国と米国が、間もなく互いの首都に送り込む新大使を指名する見通しだ。複数の関係者によると、中国政府は習近平国家主席の側近である秦剛外務次官(55)を次期駐米大使に指名する方針だ。一方、米国は民主・共和いずれの政権にも従事した経験のあるベテラン外交官のR・ニコラス・バーンズ氏(65)を駐中国大使に起用する見通し。トランプ前政権時代に冷え込んだ両国関係は緊張したままだ。強硬姿勢を強める中国に対抗しようと、ジョー・バイデン大統領が同盟の構築を図る一方、習主席は両国が真っ向からぶつかり合う構造に関係を作りかえようとしている。在ワシントンの中国大使館はコメントに応じていない。国務省とホワイトハウスの報道官はコメントを避けた。バーンズ氏は今のところコメントに応じていない。