オリパラの開催は
世界各国のアスリートに対する日本の義務

 まず最初に強調しておくべきことは、オリパラ開催は世界各国のアスリートに対する日本の義務だということです。開催地に立候補したということは「日夜努力を重ねているアスリートたちへの深いリスペクトをもって、万難を排してその準備を整える」という国際義務を伴います。

 ですから、いくら国民から悲鳴や反対の声が上がっても「オリンピック開催まで東京をロックダウンする」ぐらいのことは本当は当然、政治家の責務として主張すべきことです。辞任した森喜朗・組織委会長はこの点について非常に責任感が強い方だったのですが、今の体制は辞任劇後の悪い面が出てしまっているようです。

 では、どのような事態になったら中止になるのか?それを決められるのは本当は日本ではなく世界各国のアスリートの声です。昨年は「未知のウイルスでこれからどうなるかわからない」という前提があって、それで世界の声として「日本には我慢をして延期をのんでいただきたい」という話につながったわけです。

世界から「中止」が求められる可能性は
極めて低い

 それで今年はどうかというと、それらの声を上げる可能性がある大国・先進国ではすでにワクチン接種が進んでいます。実際に海外のスポーツイベントとしても松山英樹さんが優勝したゴルフのマスターズ、テニスの大坂なおみさんが優勝した全豪オープンなど世界の頂点を争うスポーツイベントはさまざまな予防策を取り入れながら実施されています。

 世界が徐々に日常生活に戻りつつある中で、予測としては、この5月のIOCのバッハ会長の来日に合わせて世界各国から相次いで「中止してほしい」という声が強まるとは思えません。つまりオリパラの中止が開催直前に世界から求められる確率は極めて低いと思います。

 オリパラがもし開催できないとすれば、それは7月の日本での新型コロナの感染状況が国際的に見て極度に悪化した場合です。悪いシナリオとしては、変異種が想定以上に猛威を振るい、かつその変異種が従来種とは違って危険度が高いことがわかり、そこで五輪を開催したら国民および関係者の命が守れそうもない状況になってしまった場合でしょう。その確率は低いはずで、結論としてオリパラは予定通り開催されると予測されます。