「ワクチン・ラグ」を使って、投資・ビジネスでコロナをチャンスに転換せよ写真はイメージです Photo:PIXTA

新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るい、今やあらためて健康が脅かされる状況にある。しかし、こと「投資とビジネス」について考えると、現在の状況は意欲と行動力のある個人や企業にとってはチャンスをもたらしているのかもしれない。コロナをチャンスに変えるためのキーワード、「ワクチン・ラグ」の考え方について解説しよう。(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

緊急事態宣言は予想通り「延長」だが
期限を伸ばすやり方は悪手

 東京都、大阪府などに発出されていた緊急事態宣言が、大方の予想通り5月末まで延長された。もともと、5月11日までの期間では十分な効果が出ないだろうし、多少の効果があったとしても解除を判断できるほどのデータが得られないのではないかと思われていた。

 第1回の宣言時もそうだったが、期限を延長していくやり方は国民側から見て印象が良くない。長めの期限を設定して、効果があれば前倒しで解除する。そうした手法の方が、行動経済学でいう「アンカリング・ポイント(目処となる点)」からの「改善」と感じられるし、対策や我慢の成果が出たように感じられる。

 逆に、成果が十分でないことの原因を「気の緩み」などと指摘されて説教までされつつ、「解除かも」との淡い期待を裏切られる国民の側は、気分が良かろうはずもない。

 一方、現在の為政者たちは、「これでうまくいくかもしれない」「うまくいけば成果を誇れる」「うまくいかない状況を口にするのは縁起が悪い」と考えるようだ。たぶん仲間内では、空元気でも希望を持った態度が大事なのだろう。

 しかし国民からは、リーダーが「最悪の事態」を想定せずに行動しているように見えるので、なんとも頼りなく見える。