キスやハグの文化がない、言葉の発音…
ファクターXの要因が語られたが

 まず事実を確認しよう。下図は、主要先進7カ国(G7)の感染者数を見たものだ。現在は増加しているが、それでも日本の成果は素晴らしい。ワクチン接種が成功したイギリスとほぼ同じ水準だ。

“ワクチン敗戦”という言葉もあるが、極めて少ないワクチンの接種率であるにもかかわらず、ワクチン接種が進んでいる国と同じだけの“成績”を現在示している日本国民は、大変素晴らしいといえる。もちろん、ワクチン入手に遅れた日本政府は無能だということだ。

 では、なぜか高い成果を示したファクターXとは一体何だろうか。さまざまな人が指摘したことを挙げれば、握手&ハグ&キスの文化ではなくお辞儀文化だからだ、よく手を洗いうがいをするし、衛生観念が強いからだ、高温多湿の気候だからだ、日本語は英語のp、t、kなどのように息を強く吐き出す発音が少ないからだ、中国語では、さらにq、c、chの後に母音が来るとそういう発音になる、結核予防のBCG接種が効果を上げている、などといった説が流れた。

 しかし、日本は不思議と感染者が少ないというのはG7各国と比べたときで、アジアの民主主義の先進国と比べるとそうではない。