ホンダ長に就いた三部敏宏氏が、就任会見で「電動化100%」宣言を行うなど同社は大きな変革を打ち出している。ホンダの新型「ヴェゼル」に試乗して筆者が感じた、次の「ホンダらしさ」を表現することの難しさとは。(ジャーナリスト 桃田健史)
実車でホンダらしさを再確認
シームレスな電動感はさすが
山梨県の山中湖にあるキャンプ施設を拠点に、ホンダ新型「ヴェゼル」の報道陣向け試乗会が開催された。
ヴェゼルはBセグメント(小型車)のクロスオーバーSUV(舗装路での性能を重視したSUV)で、欧米では「HR-V」と呼ばれるグローバル車だ。2013年に初代が発売され、今回のモデルチェンジで2代目となる。
21年1月にティザーサイト(発売前の新製品などに関する断片的な情報を公開し、閲覧者の興味を引くプロモーション用のサイト)で新型ヴェゼルの一部画像が公開された頃は、「CXハリアー」などとやゆする声がSNSを中心に盛り上がっていると、ウェブメディアが書き立てた。マツダの「CX-5」やトヨタ自動車の「ハリアー」のデザインと重複する雰囲気を感じるというのだ。