ダブルハーベスト 告知情報

各業界のトップランナーたちが絶賛する
新時代の戦略書『ダブルハーベスト』とは?

ダブルハーベスト
──勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン

堀田創・尾原和啓 著
ダイヤモンド社 刊

「AIのビジネス実装」の最前線を熟知する2人が明かす
圧倒的な競争優位を築くDX時代の戦略フレームワーク!

何もしなくても、企業が勝ち続ける仕組み
「ダブルハーベストループ」の秘密とは──。

冨山和彦氏(経営共創基盤グループ会長)
「『狩猟型』から『収穫型』へ。日本企業のDXに欠かせない発想転換の書」

安宅和人氏(慶應義塾大学SFC教授・ヤフーCSO)
「AI×データの第2フェーズ──そこを駆け抜ける道筋がここにある」

新浪剛史氏(サントリーホールディングス 代表取締役社長)
「AIは『戦略デザイン』の時代へ。『真のDX』への必読書」

夏野 剛氏(ドワンゴ 代表取締役社長・慶應義塾大学 特別招聘教授)
「業務の中に生態系のようにAIを埋め込んでいくことが大切。本書はその本質を捉えている」

入山章栄氏(早稲田大学ビジネススクール 教授)
「まさにすべての経営者に読んでほしい、AI×ビジネスを体系化しきった実践本だ! 」

「アフターデジタル」を生き抜く戦略フレームワーク
──本書「はじめに」より(尾原和啓)

 私・尾原は、約30年前に京都大学で人工知能を専攻していましたが、その後はマッキンゼーに入社して戦略コンサルとして最初のキャリアを歩み始めました。
 つまり、一度はAIの世界を捨てて、戦略の世界に飛び込んだ人間なのです。

 他方で、この10年ほどは「AIと戦略とのブリッジ役」に注力してきました。
 グーグル・ジャパンで検索の事業開発を行い、同社のAIサービス「Google Assistant」の国内立ち上げに携わったほか、国立研究開発法人 産業技術総合研究所が2015年に設立した「人工知能研究センター」においてアドバイザーを務めるなかでも、主たる関心事はいつも「いかにしてAIを企業戦略に結びつけるか」だったといえます。

 その探究プロセスのなかで得た知見を、ビービットの藤井保文さんと共にまとめさせていただいたのが、『アフターデジタル』という本でした。

 同書は大きな反響を呼び、シリーズ累計15万部を超えるベストセラーになりましたが、積み残されていた課題もあります。『アフターデジタル』で描いた変革は、あくまでも「やらねば置いていかれる以上、やらざるを得ない」という類のものでしかなく、「企業が勝ち続けるための仕組み」だとはいえなかったからです。

「AI/DXの時代に、企業の持続的な競争優位性を高めるためには、何が必要なのか──?」

 この問いへの答えを希求するなかで巡り会ったのが、『ダブルハーベスト──勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』の共著者である堀田創さんでした。

 彼は、慶應義塾大学でニューラルネットワーク研究のPh.D.を取得したのち、「世界のトップAI企業100」にも選出された「シナモンAI(Cinnamon AI)」を創業してフューチャリストとして活躍している起業家です。
 マレーシア在住の堀田さんは、ハノイ工科大出身の学生やアジアの一級のAIエンジニアたちをリードしながら、日々、各社の開発案件を進めている「AIの戦略的実装」の第一人者です。

 堀田さんの武器は、最先端のAI技術への深い造詣だけではありません。
 テクノロジーを現実のビジネスに実装するときには、一定のアーキテクチャに落とし込むプロセスが欠かせないのですが、平たくいえば、堀田さんはそこで必要になる「構造化する力」においても、すばらしい卓越性をお持ちなのです。

 同書でご紹介するAI実装のためのフレームワークの多くは、われわれ2人のあいだでの膨大なディスカッションのなかから、堀田さんが見事に構造化されたものであることは強調しておきたいと思います。

 しかも、このフレームワークは単なる「絵に描いた餅」ではありません。
 世界的デザインファームとして知られるIDEOが、シナモンAIと共同で「ダブルハーベストループ」を中核としたAI戦略デザインのワークショップを提供し始めているからです。
 その意味で、本書の描く未来は、これから現実のビジネスで起こることを先取りしたものだともいえるでしょう。

 AI/DX時代のゲームチェンジは、日本企業にとって大いなるポテンシャルを秘めています。
ダブルハーベスト』を通じて、その「追い風」を楽しむためのヒントを得ていただければ、著者としてもうれしいかぎりです。

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本書の主な内容

はじめに 「技術」から「戦略デザイン」へ 尾原和啓

PROLOGUE
勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」──ハーベストループとは何か?

・AIブームは終焉したのか
・あらゆる産業にAIの恩恵がもたらされる
・「DX=デジタルシフト」という致命的な誤解
・勝者はいつも「破壊的危機」から誕生する
・コロナショックが次のGAFAMを生む
・アマゾンを「小売の覇者」にした二重のループ構造
・イスラエルのベンチャーに1兆7000億円の値がついた理由
・精度が上がればコミュニケーションミスも減らせる
・楽して稼ぐのはいいことだ──発想の大転換が必要
・本書の構成

CHAPTER 1
AIと人とのコラボレーション──ヒューマン・イン・ザ・ループ

・AIが人間をアシストし、人間がAIの学習を強化する
・ヒューマン・イン・ザ・ループのアプローチ
・仕事の中身が変わるだけでなく、1人あたりの生産性も上がる
・単なるコスト削減にとどまらない
・完全なる自動化か、人間とのコラボレーションか
・ヒューマン・イン・ザ・ループの3つの型
・精度100%のAIは存在しない
・専門家の能力を最大化する「エキスパート・イン・ザ・ループ」
・高度な専門サービスが民主化され、誰でも利用可能に
・AIの学習にユーザーを取り込む「ユーザー・イン・ザ・ループ」
[Column]AI戦略は水平分業から垂直統合へ──E2E学習

CHAPTER 2
AIで何を実現するかを見極める──戦略デザイン構築のための基盤づくり

・「技術者でなければAIはわからない」のウソ
・AIが実現する5つの「最終価値」
・AI導入を戦略デザインに組み込むための基盤づくり
・「売上増大」を実現するAI──最終価値①
・「コスト削減」を実現するAI──最終価値②
・「リスク/損失予測」を実現するAI──最終価値③
・「UX向上」を実現するAI──最終価値④
・「R&D加速」を実現するAI──最終価値⑤
・「機能」と「データ」のかけ算で「最終価値」を実現する
・「認識」に関するAI
・「予測」に関するAI
・「対処」に関するAI
・いますぐ取り組めば十分勝機がある
・ボトルネック部分にAIが使えないかをまず検討する
[Column]必要なデータ量はそれほど大きくない──レスデータという新常識

CHAPTER 3
戦略基盤を競争優位に変換する──戦略デザインとしてのAI

・最終価値だけでは逃げ切れない
・「UVP」をキープするのが戦略立案の目的
・まずは1回目の勝利を目指す
・ライフタイムバリューを拡大して広告市場を独占する
・「客室単価のリアルタイム最適化」が急成長の原動力に
・価格破壊で圧倒的な優位を築く
・小型化して市場の拡大を目指す
・サブスクモデルのプライシングに生かす
・フィンテック化で店舗の実態にあった融資・保険を提供
・パーソナライズされたUXでユーザーを虜に
・最高のUXは最強の防護壁
・1回「勝つ」だけでなく「勝ち続ける」ことが真の狙い
[Column]データをためてもいずれ飽和する──サチュレーションと例外処理

CHAPTER 4
データを収穫するループをつくる──ハーベストループでAIを育てる

・データを〝狩る時代〟から〝育てて収穫する時代〟へ
・ループ構造をつくってはじめてAI戦略は機能する
・ハーベストループのつくり方
・最初から「ループありき」で考える
・精度はあとからついてくる
・どんなデータをためればいいのか
・AIプロジェクトに向いているのは「生データ+アジャイル型開発」
・人間に関わることはすべてデータになる
・人間にしかできない仕事にメスを入れる
[Column]ループを回せるデータと回せないデータ──データ・ネットワーク効果

CHAPTER 5
多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略

・学習し続けるAIがループを回す駆動力となる
・自走するループは、別のループを回す原動力にもなる
・なぜダブルハーベストループが必要なのか
・[ケース①]ローギークスのダブルハーベストループ
・「採用」と「育成」のループが回り出す
・[ケース②]モービルアイのダブルハーベストループ
・[ケース③]フェイブのダブルハーベストループ
・2方面作戦を成功に導くダブルハーベストループ
[Column]データを複数つなげれば無敵になる──自社しかもてないリンクデータ

CHAPTER 6
ハーベストストーリーを実装する──AIプロジェクトマネジメントの考え方

・すべて自社開発する必要はない
・ハーベストループを実装する9ステップ
・プロジェクトマネジャーが知っておくべきこと
・AIとソフトウェアのプロジェクトマネジメントの違い
・AIの成長を見込んで柔軟な契約を結ぶ
・エクスペクテーション・サンドイッチ──挟み撃ちアプローチ

EPILOGUE
地球をやさしく包む「最後のループ」──SDGsとハーベストループ

・ほぼ遅延なしのリアルタイム通信が拓く未来
・「好きなことを仕事に」が現実になる
・AIによる最適化は「持続可能な地球」を残すところまで進む
・二酸化炭素の排出権取引はどう「ゲーム」を変えたのか

おわりに AIよりも戦略よりも大事なこと 堀田 創

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