コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、花王、資生堂など、生活用品業界の3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
花王と資生堂
増収率の明暗分かれたワケ
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下の生活用品業界の主要3社。対象期間は21年1~3月の直近四半期としている。
各社の増収率は、以下の通りだった。
・花王
増収率:マイナス5.1%(四半期の売上高3206億円)
・資生堂
増収率:7.5%(四半期の売上高2440億円)
・ユニ・チャーム
増収率:マイナス1.0%(四半期の売上高1820億円)
次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。