新型コロナワクチンの接種が進む中、多くの人が集団免疫の考え方を知りたがっている。ワクチンは結局、それを接種した人のためだけではない。接種を受けられない人や未接種の人を守ることにもなる。集団免疫とは全員が関連して免疫を持っているということではない。それは数学的にかなり厳密なものを意味する。まず出発点としてウイルスは指数関数的に広がる。例えば、1人の人間が平均3人にウイルスを感染させるとする。その1人ずつがさらに3人に感染させるならば、(この仮説の下では)感染者の数は「×3」の繰り返しとなる。繰り返し掛け合わせるのが数学における「指数関数的」の定義だ。1より大きい数字を繰り返し掛けると、結果は加速度的に大きくなる。これが指数関数的成長だ。1より小さい数字(たとえ0.999でも)を繰り返し掛けると、結果はどんどん小さくなり、最終的には0に近づく。これが指数関数的減衰だ。目指すのは感染率を(たとえわずかでも)1より小さくし、ウイルスを死滅させることだ。
コロナの集団免疫、数学的に説明すると
人口増加を説明するために考案された方程式がウイルスの拡散抑制に応用されている
有料会員限定
あなたにおすすめ