夏場のダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が、『医者が教えるダイエット 最強の教科書』日本人の食生活を変えた90万部超の大人気ベストセラーシリーズ「待望のダイエット編」だ。発売直後からネット書店、リアル書店で売り切れが続出し、即重版が決定。全国で大きな話題を呼んでいる。著者は、生活習慣病の専門医として、膨大な数の肥満に悩む患者を診てきた牧田善二氏。最新の医学的エビデンスに基づき、最も効果的なダイエット法を解説した集大成の1冊と言える。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」などダイエットの常識が次々と覆される。本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

適量の飲酒はむしろダイエットに効果ありPhoto: Adobe Stock

太る原因はカロリーではなく糖質

 太る原因はカロリー過多にあると考える人たちは、ダイエットに飲酒は大敵だと主張します。アルコールはカロリーが高いからです。

 しかし、私たちを太らせるのは血糖値を上げる糖質で、カロリーではありません。

 だから、アルコールで太るということはありません。

 それどころか、実はアルコールはダイエットに寄与することがわかっています。

アルコールが血糖値上昇を抑える

 信頼のおけるアメリカの医学誌に、興味深い研究論文が掲載されています。

パンだけを食べたケース
パンとビールパンとワインパンとジンを飲食したケース

 上記のケースで、それぞれ血糖値の上昇度合いとインスリンの分泌量を比較するというものです。

 それによると、パンだけ食べたときが、血糖値の上昇度合いもインスリンの分泌量も飛び抜けて高く、次いでビールを一緒に飲んだケースが高くなっています。

 そして、ワインやジンを飲んだケースでは、血糖値の上昇もインスリンの分泌量も非常に低く抑えられています

 ビールはワインやジンよりも糖質が多いので、二番目に位置するのは納得のいく結果です。

 それでも、なにも飲まないよりもいい結果が出ているのですから驚きです。

白ワインが一番おすすめ

 また、2004年に公表されたドイツの研究によれば、とくに辛口の白ワインにダイエット効果があることがわかっています。

 赤ワインにもポリフェノールなど健康に良い成分が含まれていますが、白ワインの酒石酸という物質にダイエット効果があるのではないかと私は考えています。

 私自身、夕食時には辛口の白ワインを愛飲しています。そして、翌朝の血糖値が低く抑えられていることも確認済みです。

 私の患者さんたちも、食後血糖値を自己測定していますが、アルコールは血糖値を下げる方向に働くことをよく理解しています。

 アルコールが飲める人は、夕食時には楽しんだらいいでしょう

 日本酒や紹興酒はビール同様、糖質が多いので、ワインや蒸留酒がおすすめです

 飲酒は節度をもって、適度な量を心がけてください。

(本稿は書籍『医者が教えるダイエット 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』から一部を抜粋・編集して掲載しています)