テレビなど各種メディアで話題となり、日本人の食生活を変えた90万部超の大人気ベストセラーシリーズ待望の最新刊『医者が教えるダイエット 最強の教科書』が刊行された。20万人を診た糖質制限の名医・牧田善二氏が、最新の医学的エビデンスに基づき、最も効果的なダイエット法をわかりやすく解説する本だ。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」「お酒を飲んでOK」などダイエットの常識が次々と覆される。本稿では、本書から特別に一部を抜粋して紹介する。(初出:2021年6月16日)
皮下脂肪や内臓脂肪が落ちるメカニズム
私たちの体重が増えてしまう理由は、炭水化物(糖質)の過剰摂取にあります。
一方で、炭水化物の摂取を減らせばどうなるでしょうか。
まず、エネルギー源としてのブドウ糖が足りなくなり、肝臓や筋肉に貯蔵されたグリコーゲンを分解して使います。
ただ、グリコーゲンの貯蔵量は限られており、これが枯渇したら次にはやむなく、脂肪細胞の脂肪を脂肪酸、さらにケトン体に分解して使うことになります。
こうして皮下脂肪や内臓脂肪が減って、やせていきます。
つまりやせたければ、「エネルギーとして脂肪を使わざるを得ない状況」に持っていく必要があります。
それには、炭水化物の摂取量をかなり引き下げなくてはなりません。
それが、最良かつ唯一の方法です。
ですので、カロリー制限を信じてきた人は今すぐ発想を変え、糖質制限に取り組みましょう。
つまらないことで糖質を口にする習慣をやめる
詳しくは後述しますが、1日の糖質を60g以下に抑えると確実にやせられます。
ただし、かなり太っている人は重度の糖質依存症に陥っているので、いきなり減らそうとしても無理です。
「脳をだましだまししながら、少しずつ」が決め手となります。
具体的には、1日の糖質摂取量を最初は120gに、それに慣れたら100gに、次には80gに……と段階的に減らしていきます。
こうして最終的に1日60gまで落とし、それが2ヵ月続いたら糖質依存症は治ったと考えられます。
とはいえ、どんな食品にどれくらいの糖質が含まれているかについて、なかなかつかみにくいことと思います。
第2章では食品の選び方や具体的な食事メニューを紹介しますので、それらを参考に食事を組み立ててみてください。
また、今は糖質制限を意識したメニューを置いたレストランも増え、糖質オフの食品もいろいろ市販されていますから、大いに活用するといいでしょう。
重要なことは、つまらないことで糖質を摂ってしまう習慣を改めることです。
(本稿は書籍『医者が教えるダイエット 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』から一部を抜粋・編集して掲載しています)