シルバー世代のクレーマーたちは、なぜ“キレる”のか

「いきなり大声で威嚇された」という場合、視野を少し広く持ってみると、相手の声の大きさに過剰に反応して「怒声」と思い、そんな相手を理不尽だと決めつけているケースが多いのも事実です。

 冒頭でシルバー世代のクレーマーがワクチン接種現場を混乱させていると書きましたが、年齢によるものも大きいのです。人間、年を取れば心身が衰えますが、実は脳も衰えます。老化により前頭葉が衰えると、怒りの沸点が低くなるといわれています。いきなり怒鳴りだすクレーマーがシルバー世代に多いのは、ある意味では自然現象ともいえるのです。

 とはいえ、いくら業務上のお客様対応とはいえ、いきなり怒鳴りつけられたら気持ちはへこみますし、面白くありません。なかには対応の不備や従業員の言葉尻をとらえ、個人を攻撃してくる者もいます。

「いったいどんな教育を受けてきたんだ」
「親の顔が見てみたい!」

こんな怒声を浴びせられ、心が悲鳴を上げない人はいないでしょう。

 あなたの心を怒れる理不尽クレーマーから守るには、どうしたらよいのでしょうか? ここからは、得体の知れないクレーマーに対して、焦らず対応するための“心構え”を紹介します。