民主党政権発足前後から、さまざまな新党が登場してきた。しかし、その党首たちは魅力的な政治家かもしれないが、それに続くフォロワーが、改革志向とは真逆の、守旧的な政治家ばかりで、国民の失望を招くというパターンが続いている。最近では、「維新の会」が松野頼久氏、松波健太氏という新鮮味のない議員の登場と同時に支持率低迷に陥ってしまった。

 換言すれば、当選を何度も続けて、政策立案や交渉などのさまざまな政治活動の経験を積み重ね、党幹部・閣僚クラスに成長した議員からは、ほとんど誰も新党に移ろうとしていない。彼らは、世論の動向に左右されない地盤を築いているし、確固たる政策志向も持っている。離党者は、所詮選挙を恐れる弱い政治家が「救命ボート」に乗ろうとしているだけである。たとえ新党に走る者がいても、それは新党の支持率を低迷させるだけと、既存政党の幹部クラスの政治家は、冷静に見切っているだろう。

たとえ「風」が吹いても勝てない、
新党の真の問題点

 それでも、「風」が吹けば、次期衆院選で新党が大躍進する可能性があるというかもしれない。しかし、たとえ「風」が吹き荒れたとしても新党が勝つのは簡単ではない。新党は、2005年総選挙の「小泉チルドレン」、2009年総選挙の「小沢チルドレン」よりも、困難な条件下で選挙を戦わねばならないからだ。

 2009年総選挙では、「小沢チルドレン」が、小沢幹事長(当時)直伝の「ドブ板選挙」と、労組による強力な支援によって当選したことはいうまでもない。その一方で、党の大敗にもかかわらず、自民党のベテラン議員がしぶとくサバイバルした。それは自民党地方組織の「ドブ板力」の凄まじさを示すものだったといえる(前連載第28回を参照のこと)。

 これに対して、2005年総選挙の「小泉チルドレン」は、郵政民営化反対議員(「造反議員」)の選挙区に女性や著名人などを「刺客」として擁立し、無党派を意識した選挙戦を展開したように見えた。