リモートワークの長期化は避けられない。ビジネスパーソンも「リモート強者」と「リモート弱者」に二極化しつつある今、あなたは「リモート強者」か? それとも「リモート弱者」か?
そんな時、心強い味方が現れた。
ITビギナーから絶大な信頼を得ている平塚知真子氏だ。
平塚氏は、Google が授与する資格(Google 認定トレーナー/Google Cloud Partner Specialization Education)を2つ保有する国内唯一の女性トレーナー経営者。
初の単著『Google式10Xリモート仕事術──あなたはまだホントのGoogleを知らない』が発売たちまち4刷が決定。日経新聞にも掲載された。
「10%改善するより10倍にするほうがカンタン」という Google 急成長の秘密「10X(テンエックス)」で成果を10倍にする「10X(テンエックス)・10(テン)アプリ」をフルカラーで初公開。
“日本一のマーケッター”の神田昌典氏(マーケティングの世界的権威ECHO賞・国際審査員)が「全部無料! こんな使い方、あったのか」と大絶賛。
曽山哲人氏(サイバーエージェント常務執行役員CHO)が「想像以上に知らない機能があった」。
三浦崇典氏(天狼院書店店主)が「Google 全70アプリのうち10アプリを使いこなして仕事を劇的に変える解説書。リアルよりも成果を上げる術を伝える“リモート強者”への指南書」というノウハウとはどんなものか。
“リモート弱者”が“リモート強者”になる、誰も教えてくれなかった方法を紹介しよう(「リモート効率劇的UP! Google式10X仕事術」動画はこちら

GIGAスクール構想Photo: Adobe Stock

100年に一度の変革を迫られる学校の先生

 読者のご子息が毎日通われている「学校」。

 その現場に最近、足を運ばれたことがありますか?

 教育現場は、今、まさに明治以来、最大級の変化に直面しています。

 コロナの影響ではなく、政府主導のGIGAスクール構想がスタートしたからです。

 すでに公立小中学校のうち9割超で、高速Wi-Fiと児童生徒1人1台端末の整備が完了しました。昨年度までの1割未満から比べれば、急激な変化です。

 そもそも海外に比べて遅れを取っていると言われる日本のデジタル教育ですが、一体どれくらい遅れているのでしょう?

 残念ながら、とっても遅れています

 2018年に実施されたPISA(国際学習到達度調査)ICT活用調査によれば、日本の順位はOECD加盟国38ヵ国中、ダントツの最下位…。

 今の小学生が大学入試に挑戦する頃には、もはやテストは「紙」を使わず、パソコンを通じて試験をするCBT方式(コンピュータ・ベースト・テスティング)に移行していきます。すでに世界から周回遅れ。一刻も早く追い上げないと手遅れになります。

 GIGAスクールにより、ここでようやく道具のお膳立てが整った日本。

 ところが、現場は課題山積です。

 デジタルを使いこなせる人材が多くないのに、研修費用も8割の自治体でゼロ

 教室で生徒を預かる先生は、経験したことのない大変革を求められています。

 前回の記事でも述べたとおり、デジタル化が進む中、世界中で先生に求められる役割が「ティーチャー」から「ファシリテーター」に変わっていきます。

「教えるティーチャー」から「促すファシリテーター」へ変身を求められるのは、子どもたちに主体的に考えさせる必要があるからです。

 高度情報社会のなかで自分の頭で考えて情報を取捨選択し、スピーディに問題解決できる力が子どもたちに必要になってくるのです。

 しかし、「ティーチャー」から「ファシリテーター」へとは言うけれど、一体何をどう変えれば実現できるのでしょうか?

 黒板を背に子どもたちの「前」で話すスタイルが100年も続いてきました。

 このスタイルをどう変えればいいのか、先生方がイメージできないのは当然です。

 答えはズバリ、「一方的に話す」から「膝を突き合わせる」に変えることです。

「膝を突き合わせる」とは、「お互いの膝があたるほど近くに座るさま」ということですが、一体どういうことでしょうか?

「アナログ」と「デジタル」の両面から
「膝を突き合わせる」

 教育現場で膝を突き合わせるやり方は、「アナログ」と「デジタル」の2つやり方があります。

 アナログ的には、先生は黒板を離れ、子どもたちの「輪の中」に入って、文字通り膝を突き合わせます。

【9割の人が知らないデジタル教育現場】イギリスの学校で「黒板とノート」の代わりにめちゃくちゃ活用されている「無料アプリ」とは?小3の子どもたちの輪の中で授業する新しい学びの姿(大子町立生瀬小学校様ご提供

 学びの主役は子どもたち。

 子どもたちの表情や態度をよく見て、支援が必要な生徒一人ひとりに声をかけ、生徒同士の対話に導いていくことが求められるのです。

 では、デジタル的にはどうやって膝を突き合わせるのでしょう?

 その答えは、ICT(情報通信技術)先進国にありました。

 私は、世界がコロナ禍に見舞われる直前の2020年1月、私は Google for Education 主催の欧州教育視察ツアーに参加。フィンランド、オランダ、イギリスといった3ヵ国における教育ICT最先端の現場をこの目で視察してきました。

 そこで見たものは、まさに「生きた教訓」

 教育のデジタル化で苦労していたのは、日本だけではありませんでした。

 私たちより先に、世界中の教師たちが試行錯誤を繰り返し、そして乗り越えていました。

 今回ご紹介するのは、日本でもいずれ当たり前になるだろう未来の教室の様子を、一足先に実践したいたイギリスのICT教育最先端校ブリタニアヴィレッジ小学校のレポートです。