一方で、コロナへの不安の有無にかかわらず、通勤時間への満足度は低下しているといえる。以下の図は、2019年に行った調査に基づく通勤満足度(2019年2~3月)と今回の調査の結果を比較したものだ。

 これを見ると、2019年においては通勤時間に満足している人は25.0%、不満を抱えている人は56.7%だった。それが2020年には満足している人が13.5%、不満を抱えている人は69.6%となっている。

 コロナ禍では緊急事態宣言発令中を中心に、多くの企業が在宅勤務を導入した。あまりなじみのなかった在宅勤務を一度経験したことで、通勤が煩わしくなった、不満を感じるようになったという人も多いのではないか。コロナ感染リスクに加えて、このような変化も通勤時間への満足度に大いに関わっていると思われる。

通勤時間の過ごし方を工夫
満足度の高い人の習慣は?

 さて、通勤に満足している人は、どのようなリカバリー(休養)行動を行っているのか。男女の上位10項目を見てみよう。男性は「読書をする」、女性は「昼寝などの仮眠」、また男女ともに「音楽を聴いて過ごす」がトップ10にランクインした。これらは、通勤に不満足な人のリカバリー行動では上位に入らなかった項目だ。

 帰宅後や休日のリラックスタイムをきちんと設けつつ、通勤時間にもリフレッシュにつながるような習慣があると、通勤のストレスを和らげることができそうだ。

(本記事は一般社団法人日本リカバリー協会からの提供データを基に制作しています)