武田薬品工業の定時株主総会が6月29日、大阪市内のホテルとオンライン配信のハイブリッドで開催された。当日、総会の完全オンライン化が可能となる定款変更議案が可決された。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

株主総会の完全オンライン開催に
回りくどい条件が付いた

定時株主総会の招集通知書表紙Photo by Masataka Tsuchimoto

「当会社の株主総会は、場所の定めのない株主総会とすることができる」(Zホールディングス)

 新型コロナウイルス感染症対策を機に、オンラインだけで株主総会を開催できるようにする定款変更議案が、今シーズンのあちらこちらの総会で見られる。三井住友フィナンシャルグループ、アイ・アールジャパンホールディングスなどだ。

 武田薬品工業も同じ趣旨の定款変更議案を6月29日の定時株主総会で諮った。だが前出のようなシンプルな文言ではなく、「感染症拡大または天災地変の発生等により」「株主の利益にも照らして適切でないと取締役会が決定したときには」などと回りくどい条件が付いた。

 完全オンライン開催に対して、なぜそのような条件を付けたのか。