台頭する中国を意識
協調取り戻したG7サミット
英国・コーンウェルでの主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、議長のボリス・ジョンソン英国首相はブレグジットのハンディを跳ね返し、G7の結束、復権を印象付けるのに成功した。
バイデン米国大統領もトランプ前大統領時代に悪化した他のG7諸国との関係修復を果たしたといっていい。
首脳宣言に先立って、バイデン大統領とジョンソン首相は、「新大西洋宣言」を発表した。第2次大戦下の1941年に英米首脳が戦後の国際秩序を構想した大西洋憲章に倣い、中国を意識し、英米が中心になって法の支配や人権など民主主義を守る協力目標を掲げたものだ。
しかし、今、世界の経済や安全保障の中心は大西洋ではなく、インド太平洋に移りつつある。