【ワシントン】バイデン政権は米国南部の国境を越える不法移民への対策に注力しようとしているが、西半球で抱える一連の課題にカリブ海の島国ハイチの危機が加わった。  新型コロナウイルス感染拡大で経済的困難が深刻化し、移民を駆り立てる原因がさらに増えている。中米では犯罪的暴力が横行しているうえ、昨年は2度にわたり壊滅的なハリケーンが襲来し、干ばつも繰り返し発生している。  ハイチのジョブネル・モイーズ大統領の暗殺は周辺地域を一段と不安定化させる。当局者や専門家は、中米の政治・経済危機を背景に難民が増加し、バイデン政権が国境で直面している問題をさらに悪化させていると指摘する。