中国は9日、モバイル端末向けのアプリストアに対し、同国配車サービス大手の滴滴出行(ディディチューシン)が違法に個人情報を収集しているとして、同社の25のアプリを追加削除するよう命じた。新たに削除対象になったのは滴滴の運転手用アプリ、相乗りアプリ、金融アプリなど。中国サイバースペース管理局(CAC)は今週に入り、滴滴の主要アプリの削除をアプリストアに指示していた。発表文によると、CACはこの日ウェブサイトやプラットフォームに対し、中国国内の滴滴関連サービスへのアクセスの提供も禁じた。このところ滴滴に対する中国当局の動きが相次いでいることが嫌気されて、6月30日にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場したばかりの滴滴株は急落し、公開価格を割り込んでいる。今回の動きは、他のプラットフォームを介して滴滴のサービスを利用する既存ユーザーにも影響を及ぼす見込みで、CACは引き締めを強化した格好だ。