パンデミックの発生で、Teamsのユーザー数は7.25倍に

 マイクロソフトがこうした生産性向上のためのツールをSaaS形式で提供するのは、Windows 365が初めてではない。「Microsoft 365」(旧名は「Office 365」、昨年の4月にブランド変更された)はMicrosoft OfficeをSaaSとして提供しているものだし、そのMicrosoft 365の一部として提供されている「Teams」(チームズ)もそうだ。

 特にTeamsは、リモートワークで働いている多くの人にとってはおなじみのツールだろう。競合するビデオ会議ツールの「Zoom」、コラボレーションツールの「Slack」という二つの製品の機能を併せ持ったTeamsは、昨年の3月前後に発生したパンデミック後に、利用するユーザー数が大幅に増加した。

TeamsのDAU推移Teamsのユーザー数推移。新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけにユーザー数が急増していることが分かる(図版は筆者作成)

 2019年の11月時点では、DAU(デーリーアクティブユーザー、24時間以内にサービスにアクセスしたユニークユーザーの数)は2000万ユーザーにすぎなかったが、パンデミックが発生した3月には一挙に倍以上の4400万、同年7月には7500万、そして同年11月には1億1500万ユーザーと急増。今回のInspire 2021で発表された最新の数字では1億4500万ユーザーとのことで、2019年11月と今を比べると、ユーザー数は7.25倍と急速に増えた。