住宅建築業者は着工数を増やしている。だが、それでも十分に供給できているわけではない。米商務省が20日発表した6月の住宅着工件数(季節調整済み)は、年換算で164万3000戸と、前月の154万6000戸を上回った。このうち、一戸建て住宅の着工件数は116万戸で、3月以来の多さとなった。しかも、これは季節的な変動を調整(建設が少ない寒い月の数字は増え、暖かい月の数字は減る)した後の数字だ。季節調整・年換算前の6月の一戸建て着工件数は11万1100戸と、2007年5月以来の高水準だった。それでも、先月の水準は、米国の人口が現在よりも約20%少なかった1990年代の平均的な6月の一戸建て住宅着工件数10万8400戸を人口比で見て下回っている。新築と中古住宅の需要はいずれも高止まり状態だが、建築業者がまだそれに追いついていない。全米住宅建設業協会(NAHB)が19日に発表したところによれば、購買見込み客足指数は今月低下したものの、パンデミック前の35年間(住宅バブルの時期を含む)のどの時点よりも高かったという。