最低でも、5つの銀行に融資を持ち込むこと
ステップ3:最低でも5つの銀行に融資5点セットを持ち込む。それもできるだけスピーディに。
融資態度というものは銀行の方針により千差万別であり、そして地域差もかなりある。よし悪しもあるため、常に大手都市銀行から融資を引くのがいいとも限らない。だが、アルファを生み出し、有利な融資を引きたければ、必ず守って欲しいのが、最低でも5つの銀行に持ち込むこと、だ。Do Your Homeworkの精神で、淡々と、そして粘り強く、銀行担当者に持ち込み続け、そして担当者からの質問には即時に答えるか、必要資料を用意して送付すること。Homeworkを受け取る側は、遅れて提出される宿題には悪い印象を持つもので、審査の優先度合いも後回しとなってしまう。それが宿題を受け取る先生の心情というものだ。
ステップ4:銀行との関係を深める(借り換え、資産管理法人スキーム)担当者を紹介してもらうなど。
実際に、僕も神楽坂のケースでは投資実行直前まで、非常にスムーズに進んだスルガ銀行での融資に、あと一歩で頼りそうだった。その後も諦めずに、5行をまわることを誓い、メガ大家との出会いもあり、最終的にりそな銀行から、90%融資、低金利での非常に有利なポジティブ・レバレッジを手にすることができた。
また、以前の連載で紹介した南青山の物件は、なんと7行目で希望に近い有利な融資が引け出せたおかげで取得ができた。強力なポジティブ・レバレッジを提供してくれる銀行が1行目で現れれば最高だ。
しかし、最終的に10行目で現れたとしても、投資実行ができれば、映画「驚異のリターン」をしっかりと上映スタートできる。メガ大家からの教えのひとつは、銀行との付き合い方をマスターし、融資付けを有利にすることこそ資産拡大の秘訣、というものだ。
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。初の著書に『ハーバード式不動産投資術 資産26倍を可能にする世界最高峰のノウハウ』(ダイヤモンド社)がある。