PL学園は1976年〜87年の
11年間で31勝、負けはわずか2つ

 続く4位にも2校が並んでいる。1校目は天理高(48勝26敗)。戦前から予選には参加していたが、甲子園に出場したのは1954年の春が最初、夏の大会は1959年が初めてだ。以来、一貫して一定の力を保ち続け、60年間で48勝を積み上げた。今年の選抜でもベスト4に進んでおり、来年以降、まだまだ勝ち星は伸びそうだ。

 そしてもう1校はPL学園高(48勝13敗)。こちらは学校の創立が戦後の1955年で、甲子園初出場が1962年。1970年夏に早くも準優勝すると、以後、平成中盤までその名を全国にとどろかせた。特に、1970年代後半から1980年代にかけての10年間は、無敵とも思わせる強さを発揮した。しかもただ甲子園で勝つだけではなく、卒業生が次々とプロ入りし各球団の中心選手として活躍するなど、高校野球の盟主の座に君臨していた。

 その破竹の勢いから、あらゆる記録を塗り替えるかと思われていたが、内部事情で専任監督が不在となり、2016年夏の府大会を最後に休部、翌17年には高野連を脱退した。現在再開のめどは立っておらず、やがてベスト10からも消えそうだ。

11位以下で
注目したい高校は?

 ベスト3に行く前に、11位以下を見てみよう。

 11位は大阪桐蔭高(37勝5敗)。意外と順位が低いと思う人がいるかもしれないが、大阪桐蔭高が初めて甲子園に出場したのは1991年の春。当時はまだ創立して間もない頃で、この年の夏に初出場初優勝を達成した。以来30年間で37勝を挙げている。100年に及ぶ夏の甲子園の歴史で、直近の30年間だけで11位に入っているのはすごいことだ。しかも37勝に対して負けはわずかに5、勝率は88.1%と極めて高い。

 夏の甲子園で大阪桐蔭高に土をつけたのは、駒大苫小牧高、早実、常葉菊川高、明徳義塾高、仙台育英高の5校のみ。いずれも全国的に知られた強豪で、格下の学校には全く負けていない。ベスト10に入るのは時間の問題で、どこまで勝利を重ねるかに注目だ。

 このあとも、12位仙台育英高、13位横浜高、14位に明徳義塾高と広陵高と、現在活躍中の強豪校が並んでいる。ベストテンに近年今一つ調子の上がらない学校が多いだけに、近いうちに上位の顔ぶれに大きな変化が生じそうだ。