16位の桐蔭高は、旧制和歌山中学校。戦前を代表する強豪で、1915年の第1回大会から、1928年の第14回大会まで実に14年連続して出場した(うち1918年の第4回大会は中止)。しかし、1961年の準優勝を最後に低迷、夏は1986年に出場したのが最後(初戦敗退)。春は2015年に21世紀枠で出場している。

 甲子園大会は歴史が長いこともあって、上位に入る学校は名門・古豪といわれる学校が多い。54位小倉高(旧小倉中・小倉北高)、56位向陽高(旧海草中)、69位桐生高(旧桐生中)、85位市岡高(旧市岡中)・呉港高(旧大正中・呉港中)といったあたりは、見たことがない人も多いだろう。極めつけは69位の大連商。戦前は日本国内だけではなく、外地と言われた満州・朝鮮・台湾の代表も甲子園に参加した。満州の強豪として知られた大連商は1921年から1934年の間に12回出場し、1926年には準優勝するなど通算12勝を挙げている。戦後はもちろん予選に参加することもなく、勝ち星をあげることはできない。

 一方、歴史が浅いにもかかわらず健闘しているのが、28位八戸学院光星高(旧光星学院高)、41位聖光学院高、69位済美高といったあたり。特に聖光学院高は前回大会まで13年連続で出場し、この間の初戦は9勝4敗と大きく勝ち越している。今年は県大会準々決勝で敗退、惜しくも夏の連続出場タイ記録(現在の最多記録は和歌山中学の14年連続)を逃した。これらの学校は、平成以降だけでランキングすれば上位に入るが、第1回からの通算勝利数ではまだ上位に入ることはできない。

 では、いよいよ夏の通算勝利数のベストスリーを紹介しよう。

 第3位は松山商(56勝21敗1分)。夏だけで優勝4回、準優勝3回、「夏将軍」という異名を取るほど夏に強かったが、2001年夏にベスト4に進んだのを最後に20年間、甲子園に出場できていない。4位天理高が8勝差まで詰めてきており、このまま未出場が続くと逆転されそうだ。