中国は東京五輪をどう見たか、開会式は酷評・誹謗中傷には国内で批判も…東京オリンピックの閉会式が8日、行われる Photo:Cameron Spencer/Getty Images

8月8日、東京オリンピックの閉会式が行われる。新型コロナウイルス感染拡大が続く中、史上初の「無観客五輪」となった今大会。半年後に自国での冬季大会開催を控える中国の人々はどう見ていたのか。大会期間中は、SNSで選手への誹謗(ひぼう)中傷コメントが相次ぐなど中国ネット社会の問題点も見えてきた。SNSでの反響や、筆者の知人のコメントなどを交えて、中国から見た東京オリンピックについて振り返ってみたい。(日中福祉プランニング代表 王 青)

中国は東京五輪をどう見たか
開会式には「がっかり」の声

 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振う中、開催された東京オリンピック。無観客の会場で競技が行われたり、選手は選手村から外出禁止を命じられたりと、「異例」づくめの大会だった。中国のSNSではオリンピックのさまざまなトピックスが瞬時に拡散した。時には炎上して問題になることもあった。

 2022年2月に北京冬季オリンピックの開催を控えている中国は、東京オリンピックへの関心が特に高かった。中国のSNSでは、オリンピックの話題が常に注目ランキングの上位を占めていた。そうした中、中国国内での注目度が特に高かったのが、むろん7月23日に行われた開会式である。

 開会式は中国国内でもテレビやインターネットで中継され、SNSではこの開会式に対する大量のコメントがあふれかえった。その内容は、否定的なものが多かったといえる。一部を紹介する。